ちょうど目線の高さにできるため、目立つ気がするおでこ(額)のニキビ。一度できてしまうと鏡を見るたびに気になりますよね。また、思春期には繰り返しできやすく、治りにくい場所でもあります。そんなおでこニキビと一刻も早くお別れしたい方のために、おでこニキビの原因と治し方について解説していきます。ニキビができる原因を知って再発を防ぎながら、跡が残らないようになるべく早く治しましょう。
おでこ(額)はメイクしていてもテカりやすく、お化粧直しが必要な場所ですよね。実はおでこは、皮脂を分泌する「皮脂腺」が多く集まっていて、顔の中でも皮脂分泌量が多い場所なのです。
特に第二次性徴期である思春期になると、男女問わず男性ホルモンの活動が活発になり、皮脂がより多く分泌されるようになります。過剰に増えた皮脂の排出が追いつかず、徐々に毛穴が詰まって「白ニキビ」が発生します。その白ニキビにアクネ菌が増殖し、炎症が起きると、目立つぽっちりとした「赤ニキビ」になります。
一方、思春期を過ぎてもおでこにニキビができることがあります。できやすい要因が多少異なるだけで、思春期ニキビも大人ニキビも医学的には同じものです。
男性ホルモンの活性が落ち着いても、おでこに皮脂が多く分泌されることは変わりません。皮脂が多くなっている所に前髪が当たって毛穴が刺激されたり、整髪料の付着、シャンプー・コンディショナーのすすぎ残しなどの汚れが詰まるなどして、ニキビが発生。炎症が起きてしまうことがあります。
またストレスや暴飲暴食、女性の場合は生理前のホルモンバランスの乱れなどでニキビができやすくなるため、その一環としておでこにできることもあります。
皮脂で毛穴が詰まってニキビができやすいおでこは、常に清潔にするように心がけましょう。過度な洗顔は乾燥に繋がり、詰まりの原因や過度な皮脂分泌の原因になるためNGですが、メイク汚れや皮脂汚れはしっかり落とすように丁寧に洗顔をしましょう。
また、ニキビができそう、悪化しそうな時は、前髪を上げたりピンで止めたりして、前髪が肌に触れないようにしましょう。
シャンプーの泡やコンディショナーのぬるつきのすすぎ残しはアクネ菌の餌となってしまうので、しっかり洗い流すようにしましょう。お風呂から出たあとは清潔なタオルで抑えてしっかり水気を拭き取りましょう(ごしごしするのはNGです)
角質が乾燥すると毛穴の詰まりにつながるため、洗顔後は化粧水や乳液でしっかり保湿してあげることが重要です。皮脂が多い箇所を保湿するとよりテカテカしてしまうのでは?と思われる方がいるかもしれません。しかし乾燥していると肌は余計に皮脂を分泌しようとするので、しっかり保湿してあげることが結果として肌を落ち着かせることに繋がるのです。
炎症が起きている「赤ニキビ」や膿のある「黄色ニキビ」はもちろん、小さくポツッとできてしまっている「白ニキビ」も、自分で潰すのはやめておきましょう。「薄皮一枚だし、目立つし……」と触ってしまいたくなりますが、グッとがまんです。
病院でもニキビに詰まった皮脂や膿などを押し出す「面ぽう圧出」という治療法を行う場合もありますが、それはクリニックならではの清潔かつ専用の器具と医師の的確な診断があるからこそ。自分で指などによって潰してしまうと大抵ニキビを「破裂」させることになり、症状を悪化させることになってしまいます。
ぽつぽつと白い小さな毛穴の詰まり、いわゆる「白ニキビ」ができている状態であれば、皮膚科の保険診療を受信すると良いでしょう。毛穴が詰まりにくくする塗り薬などで、早期にきれいに治るケースが多いです。また、早めに対処することで、それ以上炎症を起こして赤ニキビや黄色ニキビに悪化することを防げます。
炎症が起きてしまった「赤ニキビ」、さらに悪化して膿んでしまった「黄色ニキビ」は、保険診療では落ち着かせることはできても、きれいに治すことはなかなか難しいかもしれません。放置していると色素沈着を起こしたり、ニキビ跡になってしまったりすることもあります。進行してしまったおでこニキビは、美容皮膚科で治すことができます。
このページの監修医師
フェミークリニック総院長北山 英美子
東邦大学医学部を卒業後、東邦大学形成外科に入局。経験を積んだのち、渋谷フェミークリニックを開院。2006年よりフェミークリニック全7院の総院長を務める。
click to invisible