『VIO脱毛』とは、Vライン(ビキニライン)、Iライン(陰部の両側)、Oライン(ヒップ周辺)といった、いわゆるアンダーヘアを脱毛して形を整えることです。
アンダーヘアをすべて無毛にする場合は『ハイジニーナ脱毛』と呼ばれます。
デリケートゾーンのムダ毛を脱毛することで、普段や生理中などのニオイやムレを解消して衛生的に保てるようになったり、水着や下着の好きなデザインをムダ毛の処理を気にせずにいつでも着られるようになります。
また、近年では介護を受ける立場になった時に介護する人が清拭する際にラクなように脱毛しておく、という考えも広がっています。
しかし医療レーザー脱毛や、サロンの光脱毛など、光を当てて脱毛効果を得る施術では、施術を受ける一日前~直前までに脱毛したい範囲のムダ毛をすべて剃っておく必要があり、このVIO脱毛の場合も例外ではありません。
VIOのシェービングは自分では見えにくく、しかも形が複雑なため、自力で行うのは大変難しい部位です。
このページでは、そんなVIOの自己処理にお悩みの方に、どのように行うべきかを解説していきます。
VIOのシェービングは、見えにくく形も複雑な分、自分でやろうと思うとやり方がわからなかったり、肌を傷つけてしまうリスクがとても高い部位です。
また、自分でやろうとすると時間がかかってしまうため、その面倒さや不安感によってVIOの脱毛をためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
クリニックや脱毛サロンの多くは、デリケートゾーンであっても自己処理を基本として、剃り残しの処理は有料オプションになっていることがほとんどです。
しかしOラインは特に自分で行うのは難しい部位であるため、Oラインのみ無料で看護師やスタッフが行ってくれる場合もあります。
公式サイトやカウンセリングで事前に確認を行い、そういった視点でクリニックやサロンを選ぶのもひとつです。
クリニックやサロンで脱毛を受ける場合や、永久脱毛完了前にご自身で整える場合の、安全なシェービング方法を解説していきます。
セルフでVIOのシェービングを行う場合、必要な道具は以下の3つです。
太くて長いアンダーヘアは、いきなりシェーバーを当てても毛が引っかかってスムーズにシェービングできないため、予めハサミで短くカットするといいでしょう。
眉毛用などの小さなハサミが、小回りが効いておすすめです。
また、シェーバーの前の下処理ではなく、Vラインの残す部分のカットは、ハサミではなくヒートカッターで短くするのがおすすめです。
ヒートカッターで切った切り口は丸くなるため、伸びてきたときに肌にチクチク当たるのを軽減してくれます。
ハサミは事前に消毒しておきましょう。
VIOは形が複雑でよく見えない箇所であるため、カミソリではなく、VIO専用電気シェーバーでシェービングするのが安全です。
VIO専用のシェーバーは安全装置がついていて、肌を傷つけないようになっているためです。
Vラインの脚の付け根付近やIライン、Oラインなどの見えないところをひとりで安全に剃るためには、鏡に写しながらシェービングする必要があります。
皮膚を片手で伸ばしてもう片方の手でシェーバーを使うのがキレイに剃るコツなので、両手が自由になるように自立する鏡がいいでしょう。
VIOにかぎらず、どの部位でもシェービング後の肌は乾燥しやすく敏感になります。必ずクリームなどで保湿をするようにしましょう。
保湿をしっかりすることで、レーザー脱毛の時の痛みを抑える効果もあります。
クリームにこだわらずとも、乳液や化粧水でも大丈夫ですが、デリケートゾーンに使える優しい成分のものを選ぶようにしましょう。
専用のものも市販されていますし、ボディとデリケートゾーンで兼用できるものもあります。
医療レーザー脱毛や脱毛サロンなどの光脱毛の事前処理として自己処理を行う場合は、除毛クリームや除毛ワックスなどは使えません。
溶かしたり、抜いたりせず、必ず、シェーバーやカミソリで毛を「剃る」ようにしましょう。
レーザー脱毛や光脱毛は、毛根に光を反応させて、発毛機関に働きかける施術であるためです。
ハイジニーナでは最終的にすべての毛を剃って無毛状態にしますが、いきなり電気シェーバーを当てると、長い毛が引っかかってうまく剃れなかったり、毛と一緒に毛根が引っ張られて痛い思いをすることになったりします。
そこで下準備として、Vラインのすべての長い毛を1cm~1.5cmくらいまで短くカットしましょう。
指先で束にしてつまみ、ピンと張って根本のほうをカットすると切りやすいです。
刃の先が足の付根の肌に当らないように気をつけてください。ハサミは縦に入れていくとぶつかりにくいです。
Vラインすべての毛を短くしたら、電気シェーバーを当てていきます。
肌を傷つけないように、毛並みに剃って優しくシェーバーヘッドを当てていきましょう。
VIO用の電気シェーバーは安全装置がついていますが、毛に逆らって剃ったり、強くヘッドを押し付けて剃ると、肌を傷つけてしまう恐れがあります。
デリケートゾーンの近くは肌が傷ついた箇所から雑菌が入り込んで炎症を起こす「毛のう炎」ができやすいため、気をつけましょう。
見えにくい場合は、鏡を正面に置き、その前に開脚して床に座って鏡に写しながら行いましょう。
電気シェーバーで剃り終わったあとは、なるべく早く保湿剤を塗布しましょう。シェービング後のお肌は敏感になっているので、やさしく丁寧にクリームや乳液などを塗ってケアしましょう。
すべてのアンダーヘアを除毛せず、Vラインの毛を好みの形に残す場合のシェービングを解説します。
Vラインの毛を残す場合は、デザインを決め、それ以外を剃る必要があります。
人気のデザインは、もとの毛の形を残しながら調整するナチュラルな減毛や、デザイン感はありつつ、自然な形に見えるトライアングルなどですが、お好みに合わせて色んな形にすることができます。
着てみたい水着やインナーに合わせて残すのもひとつです。
代表的なデザインのイラストを掲載します。
剃りたく無い部分を間違って剃ってしまわないように、目印となるラインを引きます。
水性ペンや眉毛用のペンシルなどを用いるといいでしょう。
もし履きたいインナーや水着があるようであれば、それを履いた状態でラインを決めれば、処理が終わったあとにはみ出してしまうこともないのでおすすめです。
ハイジニーナ同様、電気シェーバーを当てた際に剃り易いように1cm~1.5cmまで短くカットします。
デザインとして残す部分は、毛先が肌に当たってもチクチクしないように、ヒートカッターで短く整えましょう。
1.5cm~2cmの長さに揃えると自然に見えます。
ラインを入れた外側の不要な毛を電気シェーバーで剃っていきます。
見えにくい場合は鏡を見ながら行いましょう。
外側から内側に向かって徐々に剃っていくと、ライン通りに剃りやすいです。
脱毛施術の前処理としてのシェービングの場合、このデザインに合わせてレーザー照射などを行っていくので、理想の形になるように丁寧に剃っていきましょう。
最後に保湿剤をしっかり塗りましょう。
剃った部分だけではなく、毛を残した部分も一緒に保湿することで、ケアのむらを抑えることができます。
VラインもIラインのムダ毛をすべて無くしてつるつるにする場合の手順を説明します。
Vラインのアンダーヘアほどではありませんが、Iラインの毛もある程度の長さがあり、電動シェーバーが引っかかってしまう可能性があります。
そのため、あらかじめ1cm前後までカットしましょう。
刃の先を粘膜の方向には向けず、縦方向からハサミを入れて行きます。
長さを整えたら、電動シェーバーで剃っていきます。
皮膚を傷つけないように、鏡を正面に立てて見ながら行いましょう。鏡の正面に座り、片方の膝を倒して片側ずつ行うとやりやすいです。
またIラインの皮膚は柔らかくてたゆんでいるため、片手で皮膚を引っ張って伸ばすとスムーズに剃ることができます。
剃り終わった後はVライン同様に皮膚をしっかり保湿します。
ただ、粘膜部分は敏感なため、保湿剤が付着しないようにしましょう。
Vラインを残す場合、Iラインも少し残してVラインと繋げて自然に見えるデザインにする場合があります。
Iラインの毛も残す場合は毛先がチクチクしないように1.5cm~2cmになるようにヒートカッターで短くするのがおすすめです。
ヒートカッターが肌に触れると火傷してしまう可能性があるので、十分に気をつけましょう。
VラインからOライン方向に向けて少しずつ細くなっていくように残すと自然な仕上がりになります。
ハイジニーナ同様、鏡の正面に座り、片方の膝を倒して片側ずつ行うとやりやすいです。
脱毛施術の前の自己処理でシェービングを行った場合、この残した部分が実際のデザインになるので、鏡を見て慎重に行いましょう。
粘膜につかないように保湿して完了です。
Oラインのシェービングは自分からは見えにくく、さらに凹凸があるため最も難しい部分です。
できるだけ自己処理は避けたほうがいい箇所ですが、どうしてもご自身で行う必要がある場合の安全な方法を解説します。
Oラインを処理する時は、VラインやIラインのように座った状態では難しいかと思います。
床に鏡を置いてそれを跨ぐようにしてしゃがむと良いでしょう。
またしゃがんだ体勢をキープするのが辛いようであれば、椅子の上に上向きに鏡を置き、片足をその鏡を跨ぐように置いて覗き込むようにして見ると良いでしょう。その場合は片方ずつ上げる足を変えて仕上げて行きます。
皮膚を傷つけることのないよう、処理する箇所がよく見えて、身体がグラつかない体勢をまずは見つけることが重要です。
お尻の皮膚を片方ずつ引っ張り、外から内に向けて少しずつ剃りましょう。
脱毛施術の前処理としてのシェービングの場合、この時万が一傷をつけてしまうと当日の施術ができなくなってしまうケースがあります。
難しいと思ったら無理をせずに、看護師さんやスタッフさんにお願いしましょう。剃り残しがある場合も有料または無料でシェービングを行ってくれるクリニックやサロンがほとんどです。
事前に料金やルールを確認しておくと安心です。
Oラインもしっかり保湿をしましょう。乳液やクリームだと流れにくいのでおすすめです。
VIOのアンダーヘアを処理するとその直後は、チクチクと肌を刺激することがあります。
その原因は
●アンダーヘアの長さが変わって下着と摩擦が起きるようになった
●短くなった毛の先端が肌に当たるようになった
●シェービング中に肌が傷ついた、敏感になった
などが考えられます。多少の変化は慣れるまでは仕方がないと許容する必要もありますが、以下の対策を行うことで軽減できます。
●ゆったりとした下着を身につける
●残す毛は毛先が丸くなるヒートカッターで長さを整える
●肌の保湿をしっかり行う
概ね1週間ほどで肌状態が元に戻ったり、アンダーヘアが伸びたりして気にならなくなります。
フェミークリニックの公式YouTubeチャンネルでも、ムダ毛の自己処理についての解説をしています。
自己処理に関する様々なうわさについて脱毛のプロがお答えしています。
ぜひ参考にしてください。
VIOのセルフシェービング方法について解説してきましたが、やり方を知った上で「ちょっと難しいし面倒かも……」という方は、ぜひフェミークリニックの無料カウンセリングへお越しください。
自己処理方法についても丁寧にご説明させていただきます。
ここまで、VIOの自己処理の正しく安全なやり方を解説してきました。
最後にもう一度、よくある質問を交えてQ&A形式で簡単にまとめます。
このページの監修医師
フェミークリニック総院長北山 英美子
東邦大学医学部を卒業後、東邦大学形成外科に入局。経験を積んだのち、渋谷フェミークリニックを開院。2006年よりフェミークリニック全7院の総院長を務める。
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